Japanese
English
今月の症例
クリオグロブリン血症に伴った紫斑の1例—C型肝炎ウイルス感染との関連について
A case of purpura with cryoglobulinemia : The association with hepatitis C virus infection
小林 誠一郎
1
,
菊池 新
1
,
仲 弥
1
,
西川 武二
1
Seiichiro KOBAYASHI
1
,
Arata KIKUCHI
1
,
Wataru NAKA
1
,
Takeji NISHIKAWA
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
キーワード:
紫斑
,
クリオグロブリン血症
,
C型肝炎ウイルス感染
,
リウマトイド因子
Keyword:
紫斑
,
クリオグロブリン血症
,
C型肝炎ウイルス感染
,
リウマトイド因子
pp.20-22
発行日 1997年1月1日
Published Date 1997/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902063
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
クリオグロブリン血症に伴った紫斑の1例を報告した.膜性増殖性腎炎の経過中,両下肢に浮腫と点状ないし局面状の紫斑が多数出現.C型肝炎の既往歴あり.臨床検査上,血清リウマトイド因子高値,C型肝炎ウイルス(HCV)抗体陽性で,IgG,IgMタイプのクリオグロブリン高値陽性を認めた.病理組織学的には真皮浅層から中層の血管周囲に好中球,核破片を認め,赤血球の血管外漏出像,血管のフィブリノイド変性,血管内腔閉塞を伴う血管炎も認められた.直接免疫蛍光抗体法では真皮浅層の血管壁にC3の沈着が認められた.HCV感染とクリオグロブリン血症について若干の考察を加えた.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.