Japanese
English
症例報告
足底線維腫症の1例
A Case of Plantar Fibromatosis
工藤 忍
1
,
工藤 厚
1
Sinobu KUDO
1
,
Atsushi KUDO
1
1工藤整形外科皮膚科
1Kudo Hospital of Orthopedic Surgery and Dermatology
キーワード:
足底線維腫症
,
筋線維芽細胞
Keyword:
足底線維腫症
,
筋線維芽細胞
pp.795-799
発行日 1991年9月1日
Published Date 1991/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900447
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初診2年前より徐々に両足底に小腫瘤を生じ歩行時疼痛を伴うようになったため来院した55歳男性の足底線維腫症を報告した.大小3個の腫瘤は乳白色充実性割面を有し,正常腱膜組織に連続して認められた.腫瘤中心部は線維芽細胞様細胞が密に増生し,一部に,血管内皮肥厚,ヘモジデリン沈着,小円形細胞浸潤を認め,周辺部では増殖細胞は束状に配列し線維性組織へ移行していた.病理組織および免疫組織化学的検討の結果,増殖細胞は筋線維芽細胞であると考えられ,本症が腱膜の損傷に伴う反応性病変であることが示唆された.圧痛および歩行時痛は腫瘤辺縁に認められた末梢神経組織およびVater-Pacini層板小体により惹起されたと推論した.
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