Japanese
English
特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1991
II 皮膚疾患の病態
エイコサノイドと皮膚の炎症
Eicosanoids and inflammation of the skin
井階 幸一
1
Kouichi IKAI
1
1京都大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kyoto University Faculty of Medicine
キーワード:
エイコサノイド
,
アラキドン酸カスケード
,
プロスタグランジン
,
ロイコトリエン
,
皮膚の炎症
Keyword:
エイコサノイド
,
アラキドン酸カスケード
,
プロスタグランジン
,
ロイコトリエン
,
皮膚の炎症
pp.53-57
発行日 1991年4月15日
Published Date 1991/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900336
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細胞が何らかの刺激を受けると生体膜中のリン脂質からアラキドン酸が遊離する.アラキドン酸は速やかに代謝されてプロスタグランジン,ロイコトリエンなどエイコサノイドと総称される生理活性物質を生成し,生体において多彩な機能を発揮する.皮膚においても,エイコサノイドは多種多様な,ときには全く相反する薬理作用を示すが生体内ではエイコサノイドは一般的に微量で不安定なものが多く,その実態をとらえることは容易ではない.本稿では,エイコサノイドの皮膚への薬理作用を概説し,アトピー性皮膚炎,蕁麻疹,乾癬などを含めた種々の皮膚の炎症にエイコサノイドがどのように関係しているかを最近の知見をもとにして考察する.
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