今月の主題 脂質
脂質関連物質と疾病
脂質メディエーターと呼吸器疾患―気管支喘息,肺線維症を中心に
長瀬 隆英
1
Takahide NAGASE
1
1東京大学大学院医学系研究科呼吸器内科学
キーワード:
エイコサノイド
,
アラキドン酸代謝物
,
ホスホリパーゼA2
Keyword:
エイコサノイド
,
アラキドン酸代謝物
,
ホスホリパーゼA2
pp.477-481
発行日 2007年5月15日
Published Date 2007/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101196
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気管支喘息,肺線維症などの炎症性肺疾患は,社会的にも極めて重大な疾患であり,治療薬の開発が切実に待たれている.リン脂質およびアラキドン酸を起点とする代謝産物であるPAF,プロスタグランジン,トロンボキサン,ロイコトリエンなどは脂質メディエーターと総称され,ごく微量で多彩な生理活性作用を呈するのが特徴である.脂質メディエーターは気管支喘息をはじめ,様々な呼吸器疾患の発症機序に関与することが明らかになりつつあり,呼吸器疾患の治療標的となることが期待される.〔臨床検査 51:477-481,2007〕
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