Japanese
English
症例報告
Unusual Variant of Lupus Erythematosus or Lichen Planusの1例
A Case of Unusual Variant of Lupus Erythematosus or Lichen Planus
出光 俊郎
1
,
只木 行啓
2
,
六郷 正和
2
Toshio DEMITSU
1
,
Takayoshi TADAKI
2
,
Masakazu ROKUGO
2
1公立佐沼総合病院皮膚科
2東北大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Sanuma General Hospital
2Department of Dermatology, Tohoku University School of Medicine
キーワード:
エリテマトーデス
,
扁平苔癬
,
自己免疫性皮膚疾患
Keyword:
エリテマトーデス
,
扁平苔癬
,
自己免疫性皮膚疾患
pp.1161-1164
発行日 1990年11月1日
Published Date 1990/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900223
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症例は57歳,女性.初診の約5カ月前より両手背に鱗屑を固着した中心萎縮性の紫紅色斑が多発し,顔面に拡大.3カ月前には上背部にも角化傾向を有する環状紅斑が出現した.また,口腔内では両側頬粘膜にレース状の白色線条が認められた.検査成績では抗核抗体が80倍陽性(discrete speckled型)であるほか,血液,尿所見に異常はみられなかった.組織学的には角質増殖を伴った表皮肥厚のほか,基底層の液状変性と真皮上層にコロイド小体が認められ,帯状の小円形細胞浸潤も観察された.組織螢光抗体法では真皮乳頭層にIgM,IgA塊状沈着が認められた.自験例は臨床的には慢性円盤状エリテマトーデス(DLE)と扁平苔癬(LP)の両者の特徴を併せ持っていたが,検査所見はDLEに近く,一方組織所見および螢光抗体法の結果はLPにより合致するものであった.過去の類似症例を収集し,文献的に考察を行った.
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