Japanese
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症例報告
ツベルクリン反応・DNCB試験で誘発されたダリエ遠心性環状紅斑
Erythema Annulare Centrifugum Darier—A Case Provoked by Tuberculin and DNCB Test
西本 正賢
1
,
西本 一栄
1
Masayoshi NISHIMOTO
1
,
Kazue NISHIMOTO
1
1香川医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kagawa Medical School
キーワード:
ダリエ遠心性環状紅斑
,
ツベルクリン反応
,
DNCB試験
Keyword:
ダリエ遠心性環状紅斑
,
ツベルクリン反応
,
DNCB試験
pp.687-690
発行日 1990年6月1日
Published Date 1990/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900129
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58歳,女性.ほぼ全身に散在性にケロイド様硬の堤防状に隆起する,幅5mm程度の鮮紅色の環状紅斑が存在する.隆起性の小紅斑として初発し,放置すると4週で径60mmほどに遠心性に拡大する.フルオシノニド・クリーム外用では1週間で消失した.組織所見では,真皮血管周囲性の中等度の単核球の細胞浸潤が主体で,部分的に多量の好酸球浸潤を伴う.入院前喀血・血痰の既往がある.退院後アスペルギルス症が確認された.検査ではリンパ球増多とOKT4陽性細胞増加によるOKT4/8比の上昇がみられた.ツベルクリン反応・DNCB試験施行部に新疹が誘発され,ツベルクリン反応施行時には旧疹の再燃が,DNCB施行時にはその周辺に同様疹が誘発された.ツベルクリン反応による無疹部と環状皮疹内部の反応性に差はなかった.
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