Japanese
English
症例報告
足底に生じた表皮囊腫に対するヒト乳頭腫ウイルス関与の解析
Analyses of human papilloma virus(HPV) involvement in epidermal cyst occurring on the sole
山本 ちひろ
1,2
,
藤田 壮
1,2
,
稲垣 充亮
1,2
,
浦上 揚介
1,2
,
山本 剛伸
1,2
,
青山 裕美
2
Chihiro YAMAMOTO
1,2
,
Sou FUJITA
1,2
,
Mitsuyoshi INAGAKI
1,2
,
Yosuke URAKAMI
1,2
,
Takenobu YAMAMOTO
1,2
,
Yumi AOYAMA
2
1川崎医科大学総合医療センター皮膚科
2川崎医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kawasaki Medical School General Medical Center, Okayama, Japan
2Department of Dermatology, Kawasaki Medical School, Okayama, Japan
キーワード:
ヒト乳頭腫ウイルス
,
HPV関連表皮囊腫
,
足底
Keyword:
ヒト乳頭腫ウイルス
,
HPV関連表皮囊腫
,
足底
pp.575-579
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207357
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要約 23歳,女性.半年前より左足底に1 cm大の皮下結節を自覚した.結節は徐々に拡大,疼痛を伴うようになり,当科を受診した.切除したところ,真皮内に囊腫状構造を認めた.角質と囊腫上皮内にhomogeneous型細胞質封入体が多数みられ,免疫染色によりヒト乳頭腫ウイルス(human papillomavirus : HPV)が検出され,HPV関連表皮囊腫(cystic papilloma)と診断した.当科で経験した足底の表皮囊腫を解析した結果,90%はHPV感染が関係していたこと,特に荷重のかかる足趾基部周囲に好発する特徴があることがわかった.はっきりとした外傷歴のない症例でも足底にHPV関連表皮囊腫が生じており,皮膚付属器がHPVの感染標的や潜伏感染部位の可能性があると考えた.今回,足底の表皮囊腫に対するくり抜き法の有用性についても検討した.
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