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特集 最近のトピックス1998 Clinical Dermatology 1998
2 皮膚疾患の病態
Bowen病とヒト乳頭腫ウイルス
Bowen's disease and human papillomarirus
三石 剛
1
,
川島 眞
1
,
佐多 徹太郎
2
Tsuyoshi MITSUISHI
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
,
Testsutaro SATA
2
1東京女子医科大学皮膚科学教室
2国立感染症研究所エイズ研究センター感染病理
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical College
2Laboratory of Pathology, AIDS Research Center, National Institute of Infectious Diseases
キーワード:
Bowen病
,
ヒト乳頭腫ウイルス
,
コンセンサスPCR法
,
シークエンス解析
,
in situ hvbridization法
Keyword:
Bowen病
,
ヒト乳頭腫ウイルス
,
コンセンサスPCR法
,
シークエンス解析
,
in situ hvbridization法
pp.65-70
発行日 1998年4月15日
Published Date 1998/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902513
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Bowen病の病変から種々の検索法でヒト乳頭腫ウイルス(HPV)の検出を試み,HPVの型を同定し,その結果を述べた.HPV検出法としてコンセンサスPCR法は簡便であり,その型別には1)PCR産物を制限酵素で処理し,その切断パターンによる方法,2)PCR産物を直接シークエンス反応で解析する方法,3)PCR産物をpGEMT-Vectorに連結させ大腸菌JM 109株に組み込み,クローニングし,シークエンス反応で解析する方法を用い,さらには4)組織切片内で視覚的にHPV DNAの局在を確認するin situ hybridization法を用いる.われわれの検討では手指および外陰Bowen病の病変から高率にHPVが検出され,それらのHPVはすべてが粘膜型のhigh riskまたはintermediate risk群に属する型であった.粘膜型のHPVが手指および外陰Bowen病の発症因子の一つとして重要な役割を果たしていることが示唆された.
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