Japanese
English
症例報告
足底,頭部と稀な部位に生じた皮膚線維腫の2例
Two cases of dermatofibroma on the sole and head
今本 聡美
1
,
福屋 泰子
1
,
曽根 明衣子
1
,
吉田 傑
1
,
石黒 直子
1
Satomi IMAMOTO
1
,
Yasuko FUKUYA
1
,
Meiko SONE
1
,
Suguru YOSHIDA
1
,
Naoko ISHIGURO
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
皮膚線維腫
,
足底
,
頭部
,
線維性組織球腫
Keyword:
皮膚線維腫
,
足底
,
頭部
,
線維性組織球腫
pp.521-526
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206723
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要約 症例1:42歳,男性.既往に全身性エリテマトーデスあり.1年前に左足底に結節を自覚した.徐々に増大したため受診した.初診時,左足底に10mm大の紅褐色結節を1つ認め,全摘した.病理組織所見では真皮に比較的境界明瞭な腫瘍塊があり,線維芽細胞様細胞が束状に増殖していた.皮膚線維腫と診断した.症例2:83歳,男性.3週間前に右側頭部の結節に気付いた.右側頭部に7×5mm大で褐色調に隆起する小結節があり,全摘した.病理組織所見では真皮に好酸性の胞体を有する紡錘形もしくは多角形細胞からなる腫瘍塊を認めた.免疫染色で腫瘍細胞はfactor XIIIa陽性,多角形の細胞を中心に,CD68陽性であり,皮膚線維腫と診断した.当科で過去10年間に経験した皮膚線維腫113例について検討したが,頭部と足底の皮膚線維腫はそれぞれ1例のみで非常に稀であった.本症の発症部位として頭部と足底も認識すべきと考えた.
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