Japanese
English
症例報告
反復する発熱を伴ったrheumatoid nodulosisの1例
A case of rheumatoid nodulosis with recurrent fever
島本 佳保
1
,
楠谷 尚
2
,
加藤 麻衣子
3
,
星田 義彦
4
Kaho SHIMAMOTO
1
,
Nao KUSUTANI
2
,
Maiko KATO
3
,
Yoshihiko HOSHIDA
4
1市立柏原病院皮膚科
2大阪市立総合医療センター皮膚科
3大阪南医療センター皮膚科
4大阪南医療センター病理診断科
1Division of Dermatology,Kashiwara Municipal Hospital, Kashiwara, Japan
2Division of Dermatology,Osaka City General Hospital, Osaka, Japan
3Division of Dermatology,National Hospital Organization Osaka Minami Medical Center, Kawachinagano, Japan
4Division of Pathology,National Hospital Organization Osaka Minami Medical Center, Kawachinagano, Japan
キーワード:
関節リウマチ
,
リウマチ因子
,
多発皮下結節
Keyword:
関節リウマチ
,
リウマチ因子
,
多発皮下結節
pp.387-391
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207316
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 78歳,男性.数年前から四肢に無症候性の多発皮下結節が出現した.3年前から2,3か月に1回,38〜39 ℃台の反復する発熱があった.発熱,悪寒,倦怠感に対して内科を受診した際に,皮膚症状に対して皮膚科を紹介され受診した.受診時,両手指,肘,足趾に数cm大の弾性軟の皮下結節がみられた.リウマチ因子は陽性だったが,手・足部の画像検査で異常所見はなく,関節リウマチは否定的だった.確定診断目的に皮下結節の切除生検を施行し,臨床症状と病理組織像で肉芽腫性変化を認めたことからrheumatoid nodulosisと診断した.対症療法のみで解熱し,結節は積極的な治療希望なく経過観察となった.Rheumatoid nodulosisとして発症時にはリウマチ因子陰性で関節症状がなかったが後にRAに移行した症例も報告されており,定期的なフォローや全身評価とともに他科との連携が必要になる.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.