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Rinsho Hifuka Volume 58, Issue 10 （September 2004）

臨床皮膚科 58巻10号（2004年9月発行）

Japanese English

症例報告

多臓器障害を伴ったrheumatoid vasculitisの1例 A case of rheumatoid vasculitis with multiple organ failure 吉田佐保 ¹ , 乾重樹 ¹ , 箕田朋子 ¹ , 樽谷勝仁 ¹ , 浅田秀夫 ² , 板見智 ¹ Saho YOSHIDA ¹ , Shigeki INUI ¹ , Tomoko MINODA ¹ , Katsuhito TARUTANI ¹ , Hideo ASADA ² , Satoshi ITAMI ¹ ¹大阪大学大学院医学系研究科分子病態医学専攻皮膚科学講座 ²奈良県立医科大学皮膚科学教室 ¹Depertment of Dermatology,Course of Molecular Medicine,Osaka University Graduate School of Medicine ²Depertment of Dermatology,Nara Medical University キーワード： rheumatoid vasculitis , systemic type , 心筋梗塞 , 大腸潰瘍 Keyword: rheumatoid vasculitis , systemic type , 心筋梗塞 , 大腸潰瘍 pp.826-829

発行日 2004年9月1日 Published Date 2004/9/1

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100798

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Abstract 文献概要
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65歳，女性．約15年前より関節リウマチでプレドニゾロンを内服していた．右下腿屈側に疼痛を伴う紅斑と水疱が出現し，数日のうちに両下腿に拡大し，一部潰瘍化した．病理組織では真皮全層に血管周囲性の密な細胞浸潤がみられ，真皮の浅層と深層の両方にleukocytoclastic vasculitisの像が認められた．皮疹は局所の消毒処置のみでいったん軽快したが，その後も再発があり，血管炎の活動性が上昇していると考え，プレドニゾロンを増量したところ再発をみなくなった．皮疹の出現と同時期に心筋梗塞，大腸潰瘍，肝・腎機能障害が生じ，さらにその1年6か月後には下血，急性肺炎を併発し死亡した．皮膚以外に多臓器障害を伴うsystemic rheumatoid vasculitisであった可能性が示唆された．