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増刊号特集 最近のトピックス2024 Clinical Dermatology 2024
5.皮膚科医のための臨床トピックス
白斑の新しい治療
State of the art treatment of vitiligo
川上 民裕
1
Tamihiro KAWAKAMI
1
1東北医科薬科大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Tohoku Medical and Pharmaceutical University, Sendai, Japan
キーワード:
JAK阻害薬
,
ルキソリチニブ
,
リトレシチニブ
,
F-VASI
,
自家非培養皮膚移植法
,
自家培養皮膚移植法
Keyword:
JAK阻害薬
,
ルキソリチニブ
,
リトレシチニブ
,
F-VASI
,
自家非培養皮膚移植法
,
自家培養皮膚移植法
pp.169-172
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207303
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summary
白斑治療が,劇的に変貌するかもしれない.ヤヌスキナーゼ(Janus kinase : JAK)阻害薬である.難治性の白斑に,本邦でも使用される可能性が高いルキソリチニブクリームとリトレシチニブ内服について記載する.それぞれの臨床治験データを提示して解説する.ルキソリチニブクリームは,米国食品医薬品局が2022年承認している.第24週における顔面の白斑面積スコア指標(F-VASI)のF-VASI 75は,ルキソリチニブクリーム群で30%に対して基剤(プラセボ)群は10%であった(p<0.001).リトレシチニブ内服試験では,活動性のある非分節性白斑のみを対象とした.24週間投与でのF-VASI 75は,200/50 mg群,100/50 mg群,50 mg群は,p<0.001で有意差をもって偽薬より効果を示した.30 mg群も効果はあったが,p=0.01であった.10 mg群では偽薬との有意差はなかった.白斑の外科的治療では,自家非培養皮膚移植法の自家表皮細胞懸濁液移植キット,自家培養皮膚移植法のより白斑に特化した自家培養表皮が注目されている.
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