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増刊号特集 最近のトピックス2024 Clinical Dermatology 2024
5.皮膚科医のための臨床トピックス
低アレルゲン小麦系統開発の試み
Development of hypoallergenic wheat
森田 栄伸
1
Eishin MORITA
1
1島根大学
1Shimane University, Izumo, Japan
キーワード:
小麦アレルギー
,
小麦依存性運動誘発アナフィラキシー
,
ω5-グリアジン
,
低アレルゲン小麦
,
Gli-B1
Keyword:
小麦アレルギー
,
小麦依存性運動誘発アナフィラキシー
,
ω5-グリアジン
,
低アレルゲン小麦
,
Gli-B1
pp.152-154
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207296
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summary
小麦依存性運動誘発アナフィラキシーでは,小麦グルテン構成蛋白質ω5-グリアジンが主要アレルゲンである.筆者らは,ω5-グリアジンの主要遺伝子座Gli-B1を欠損する食用1BS-18小麦系統を開発した.この小麦系統の低アレルゲン性は,ω5-グリアジン特異抗体を用いたブロッティング,モルモットやラットのアレルギーモデルで確認された.また,ω5-グリアジン感作が確認された成人発症小麦依存性運動誘発アナフィラキシー患者を対象に3か月間連日摂取を行う臨床研究を行い,一定量の1BS-18ホクシン小麦を継続摂取できることを示した.この小麦系統の実用化に向けて,製品の試験販売や品種登録,栽培の拡大を進めている.
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