JIM臨床画像コレクション
アレルゲン
榎本 雅夫
1
,
藤村 聡
1
1日本赤十字社和歌山医療センター耳鼻咽喉科
pp.180
発行日 2000年2月15日
Published Date 2000/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902931
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アトピー性皮膚炎,気管支喘息,アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患が増加している.アレルゲンのうち,とくに重要なのはチリダニとスギ花粉である.
チリダニでアレルゲンとして重要な種類は,左図の走査電子顕微鏡像(SEM)のヤケヒョウヒダニ(DermatoPhagoides Pteronyssinus)とコナヒョウヒダニ(DermatoPhagoides farinae)であり,日本における優勢種である.大きさは200~300μmで,これらのダニ排泄物由来の分子量約25 kDaのDer 1(DpはDer p1, DfはDer f1),虫体由来の約15 kDaのDer 2(DpはDer Pl,DfはDerf1)はこれらのダニの主抗原としてよく知られている.日常生活において,ほとんどが死骸の破片の状態で吸入している.
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