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増刊号特集 最近のトピックス2024 Clinical Dermatology 2024
5.皮膚科医のための臨床トピックス
香粧品による皮膚トラブルのサインと対処法
Signs and responses to skin troubles caused by cosmetics
矢上 晶子
1
Akiko YAGAMI
1
1藤田医科大学ばんたね病院総合アレルギー科
1Department of Allergology, Fujita Health University School of Medicine, Nagoya, Japan
キーワード:
香粧品
,
アレルギー性接触皮膚炎
,
脱色素斑
,
加水分解コムギアレルギー
,
コチニール色素
Keyword:
香粧品
,
アレルギー性接触皮膚炎
,
脱色素斑
,
加水分解コムギアレルギー
,
コチニール色素
pp.148-150
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207294
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summary
香料や化粧品,ヘアカラー製品などの香粧品はわれわれの日常生活を楽しむ上でなくてはならない.一方,本邦ではそれらの香粧品により,刺激性,アレルギー性接触皮膚炎のみならず,美白化粧品による脱色素斑や加水分解コムギ末含有石鹸やコチニール色素含有メイクアップ製品による経皮感作により誘発された食物アレルギーなどさまざまな皮膚障害事例が報告されてきた.これらの事例を振り返ると,新しい成分および製品の開発や消費者のニーズの変遷により,その時代ごとに特徴ある皮膚障害事例が発生してきたと言えよう.本稿では皮膚科医が知っておきたい香粧品による皮膚障害事例を挙げ,その臨床的特徴や原因成分の同定に必要な皮膚テストや血清学的検査法,また,原因成分について述べた.これら香粧品による予期しない皮膚障害事例に最も早く遭遇するのは皮膚科医であり,常に患者の訴えに耳を傾け,「もしかして」という視点を持って日常診療にあたりたい.
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