Japanese
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症例報告
高脂血症非合併の閉塞性動脈硬化症に対し加温式リサキュレーション法(DFサーモ法)を施行した3例
Three cases of arteriosclerosis obliterans without hyperlipidemia treated with double filtration plasmapheresis thermo-mode
足立 太起
1
,
志水 陽介
1
,
中村 元泰
1
,
田井 怜敏
2
,
津田 圭一
3
,
酒井 謙
2
,
石河 晃
1
Motoki ADACHI
1
,
Yosuke SHIMIZU
1
,
Motoyasu NAKAMURA
1
,
Reibin TAI
2
,
Keiichi TSUDA
3
,
Ken SAKAI
2
,
Akira ISHIKO
1
1東邦大学医療センター大森病院皮膚科
2東邦大学医療センター大森病院腎センター
3東邦大学医療センター大森病院臨床工学部
1Department of Dermatology, Toho University Omori Medical Center, Tokyo, Japan
2Kidney Center, Toho University Omori Medical Center, Tokyo, Japan
3Faculty of Clinical Engineering, Toho University Omori Medical Center, Tokyo, Japan
キーワード:
閉塞性動脈硬化症
,
LDLアフェレシス
,
DFサーモ法
,
SPP
,
非高脂血症
Keyword:
閉塞性動脈硬化症
,
LDLアフェレシス
,
DFサーモ法
,
SPP
,
非高脂血症
pp.881-887
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206807
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要約 症例1:61歳,男性.右足のガス壊疽にデブリドマン施行し,右2〜4趾を中足骨で離断.重度の虚血性潰瘍が治癒遷延した.症例2:43歳,男性.左5趾骨髄炎を伴う虚血性潰瘍に対しデブリドマン施行後,潰瘍が治癒遷延した.症例3:59歳,男性.右足の糖尿病性壊疽にデブリドマン施行し,右5趾を中足骨で離断した.多剤耐性緑膿菌感染症のコントロールも困難であり,潰瘍が治癒遷延した.今回われわれはカテーテル治療で良好な血流が確保できなかった,透析中の高脂血症非合併閉塞性動脈硬化症患者3症例に対してLDLアフェレシスの一法である加温式リサキュレーション法(DFサーモ法)を試みた.DFサーモ法施行後のSPP値の著明な改善を認め,症例1,2では救肢に成功した.近年,閉塞性動脈硬化症に対する治療の選択肢は拡がっている.透析中の閉塞性動脈硬化症患者ではバスキュラーアクセス造設も不要であり,DFサーモ法は低侵襲かつ有効な治療法になりうると考えられた.
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