Japanese
English
症例報告
サルコイド様肉芽腫を呈し経表皮排泄がみられた眉毛部刺青の1例
A case of tattoo showing sarcoid-like histological findings associated with transepidermal elimination
吉永 英司
1
,
大西 善博
1
,
多島 新吾
1
,
石橋 明
1
Eiji YOSHINAGA
1
,
Yoshihiro OHNISHI
1
,
Shingo TAJIMA
1
,
Akira ISHIBASHI
1
1防衛医科大学校皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,National Defense Medical College
キーワード:
刺青
,
クロム
,
アレルギー
,
肉芽腫
,
経表皮排泄
Keyword:
刺青
,
クロム
,
アレルギー
,
肉芽腫
,
経表皮排泄
pp.902-904
発行日 2003年9月1日
Published Date 2003/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101349
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71歳,女性.眉毛部に刺青を施術し,約1年後,同部にそう痒を伴う軽度浸潤を触れる紅斑が出現.組織はサルコイド様の肉芽腫であったが,リンパ球の浸潤もあり典型的なサルコイド肉芽腫ではなかった.刺入物は,黒の顆粒が大部分で,ほかに赤,茶,緑の顆粒を少量ずつ含んでおり,金属元素定量ではカルシウム,ナトリウム,鉄,銅のほか,微量のクロムを含んでいた.金属パッチテストではクロムが++であった.経過中に経表皮排泄を思わせる現象がみられ,排泄物内に前述した4色の色素顆粒がみられた.本例の発症にアレルギー性反応と肉芽腫性反応の両方が関与していると考え,経表皮排泄については異物に対する反応と思われた.
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