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あとがき
石河 晃
pp.198
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206692
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が日本に上陸してから早くも2年が経過しました.当初から予測されていたことではありましたが,流行と収束を繰り返しながらウイルスは変異を続けています.しかし,人々も無策ではなく,人の移動を最小限に,接触も最小限にするためにさまざまな工夫がされてきました.学会のWEB開催,会議のリモート化,日常生活においてはオンラインショッピングが大変発達しました.これらの対応を可能にしたのはインターネットです.人々はインターネットに接続している機器を常に身につけて生活し,人と人もネットを介してつながっています.現金を持ち歩かず,スマホで決済することが普通になっています.生活がここまでネットに依存してくると,もしコロナのような強烈なコンピュータウイルスが出現したらと思うとぞっとします.2045年問題として知られるシンギュラリティ,すなわちAIなどの技術が自ら人間より賢い知能を生み出すことが可能になる時点では,人はAIに支配されてしまうのでしょうか.ロシアによるウクライナ侵攻が今後どうなるか4月時点では予測できませんが,人類は戦争を回避する知能をどうしても獲得できないようです.政治をAIに託したら国際紛争はなくなるのでしょうか.人間に欲望がある限りやはり紛争はなくならないのでしょうか.
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