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増刊号特集 最近のトピックス2022 Clinical Dermatology 2022
3.新しい検査法と診断法
掌蹠多汗症における光コヒーレンストモグラフィーを用いた発汗動態の解析
Analysis of sweating by optical coherence tomography in palmoplantar hyperhidrosis
加藤 恒平
1
Kohei KATO
1
1武蔵野赤十字病院皮膚科
1Division of Dermatology, Musashino Red Cross Hospital, Musashino, Japan
キーワード:
光コヒーレンストモグラフィー
,
coherence tomography
,
OCT
,
多汗症
,
発汗
Keyword:
光コヒーレンストモグラフィー
,
coherence tomography
,
OCT
,
多汗症
,
発汗
pp.82-86
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206656
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summary
光コヒーレンストモグラフィー(coherence tomography:OCT)は,光干渉を利用した高分解能を持つ断層撮影法である.OCTにより,任意の角層内汗管を非侵襲的,三次元的に解析できる.しかし,多汗症患者への応用,従来の発汗計との比較,統計的解析はされていない.本研究は,多汗症患者20名と健常者20名を対象に,掌握発汗誘発負荷前後でOCTによる指先の撮影と換気カプセル法による発汗量測定を同時に行った.各OCT画像から5本の汗管を抽出し,平均汗管断面積を測定した.発汗量と同様に,多汗症患者,健常者で共に負荷により平均汗管断面積が増加し(p<0.001),多汗症患者の平均汗管断面積は健常者より大きかった(p<0.001).平均汗管断面積と発汗量は,負荷前後の両者で正の相関を示した(r=0.88〜0.91).さらに皮表の水滴数を計測し,平均汗管断面積と同様の傾向があった.本研究により,OCTの多汗症患者,発汗量評価における有用性が示された.
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