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増刊号特集 最近のトピックス2020 Clinical Dermatology 2020
5.皮膚科医のための臨床トピックス
デュピルマブと顔面紅斑
Facial erythema associated with dupilumab treatment
片岡 葉子
1
Yoko KATAOKA
1
1地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪はびきの医療センター皮膚科
1Division of Dermatology, Osaka Habikino Medical Center, Habikino, Japan
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
デュピルマブ
,
顔面紅斑
,
ダーモスコピー
,
酒皶
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
デュピルマブ
,
顔面紅斑
,
ダーモスコピー
,
酒皶
pp.158-160
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206047
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summary
デュピルマブは重症アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis:AD)患者の皮膚症状およびquality of life(QOL)の改善を可能にする有力な薬剤である.しかし,顔面病変に対する効果の発現は他部位に比し遅い傾向があり,時に投与前にみられなかった皮疹の出現を認めることもあり,治療継続の判断に影響する.デュピルマブ投与後の顔面皮膚症状の変化を,速やかに改善,元来の紅斑が残存・持続(うち緩徐に改善・持続・難治性紅斑),悪化または投与前になかった皮疹が出現(うち外用薬等併用薬の急な中断・接触皮膚炎の合併・酒皶類似の病態の出現)に分類し各病変の臨床的特徴と対応について述べた.成人ADの顔面病変およびデュピルマブ投与後の反応は多彩である.これはADの顔面皮膚症状の病態が複雑であることを反映している.本剤投与にあたっては,全身の皮膚炎の病勢とともに,個々の病態を正確に把握しそれぞれに応じた併用薬の要否,本剤の投与間隔を含めた適切な薬剤投与選択の判断が求められる.
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