Japanese
English
投稿 症例
化膿性関節炎を呈した播種性淋菌感染症の1例
A Case of Disseminated Gonococcal Infection with Suppurative Arthritis
池杉 駿生
1
,
矢部 正浩
1
,
今井 真
1
,
瀬川 博之
1
,
杵渕 進一
2
H. Ikesugi
1
,
M. Yabe
1
,
M. Imai
1
,
H. Segawa
1
,
S. Kinebuchi
2
1新潟市民病院
2厚生連新潟医療センター呼吸器内科
pp.329-332
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_329
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は じ め に 播種性淋菌感染症(disseminated gonococcal infection:DGI)は淋菌の全身播種により生じる疾患であり,紫斑様あるいは膿疱様の四肢末端の皮疹や非対称性の多発関節痛,腱鞘炎,あるいは少数の関節の化膿性関節炎を生じる1).DGIは,局所感染から移行する頻度が0.5~3%といわれており2,3),本邦における発生頻度はさらに少なく,まれな疾患である4).DGIは敗血症や特徴的な皮疹,多発性関節炎を伴うほか,局所の化膿性関節炎を引き起こす.今回われわれは,淋菌性尿道炎後に化膿性関節炎を生じ外科的治療を要した症例を経験したため,文献的考察を加えて報告する.
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