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特集 最近のトピックス2010 Clinical Dermatology 2010
5. 皮膚科医のための臨床トピックス
オーラルセックスによる性感染症
Sexually transmitted infections infected by oral sex
余田 敬子
1
Keiko YODA
1
1東京女子医科大学東医療センター耳鼻咽喉科
1Deaprtment of Otolaryngology,Tokyo Wemen's Medical University Medical Center East,Tokyo,Japan
キーワード:
梅毒
,
HSV
,
HIV
,
淋菌
,
クラミジア
Keyword:
梅毒
,
HSV
,
HIV
,
淋菌
,
クラミジア
pp.169-171
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102595
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要約 オーラルセックスによって口腔咽頭に感染,または発症する性感染症には,梅毒,HSV咽頭炎,HIV感染症,淋菌,クラミジアがある.梅毒では,第1期の無痛性の初期硬結,硬性下疳が下口唇,扁桃,舌尖にみられ,第2期の口角炎や咽頭の粘膜斑(乳白斑)は痛みや違和感を訴えることがある.HSV咽頭炎は青壮年者に多く,口唇炎,歯肉口内炎,時に性器や乳暈のヘルペスを併発する.HIV感染者における口腔咽頭病変は早期に高い頻度で生じるため診断の契機になる場合が多く,カンジダ症,口腔乾燥症,再発性アフタ,毛様白板症の順に多い.淋菌とクラミジアの咽頭感染の多くは無症候性で,性感染症の検査希望者,または性産業従業女性の定期健診で核酸増幅検査によって診断される.これらの性感染症の口腔咽頭感染に対する早期の適切な対応は性感染症蔓延対策として重要である.
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