Japanese
English
症例報告
Sjögren症候群に合併した皮膚限局性結節性アミロイドーシスの1例
A case of cutaneous localized nodular amyloidosis with Sjögren's syndrome
田畑 伸子
1
,
武田 佳奈
1
Nobuko TABATA
1
,
Kana TAKEDA
1
1仙台赤十字病院皮膚科
1Division of Dermatology, Sendai Red Cross Hospital, Sendai, Japan
キーワード:
限局性アミロイドーシス
,
皮膚限局性結節性アミロイドーシス
,
Sjögren症候群
Keyword:
限局性アミロイドーシス
,
皮膚限局性結節性アミロイドーシス
,
Sjögren症候群
pp.201-206
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205963
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要約 69歳,男性.初診の約半年前から,左下腿に軽度のかゆみのある結節が出現した.病理組織所見で,真皮から皮下にかけて,形質細胞の稠密な浸潤とダイロン染色陽性のアミロイドの沈着が認められた.アミロイドは過マンガン酸処理に抵抗性で,AL型アミロイドと考えられた.血液検査で,IgG上昇,抗核抗体陽性,抗SSa抗体,抗SSb抗体陽性,リウマトイド因子(RF)高値を認め,唾液腺の生検で中程度の慢性炎症性細胞浸潤と間質の線維化があり,Sjögren症候群と診断した.浸潤形質細胞は多クローン性で,血清M蛋白,Bence Jones蛋白は検出されず,多臓器にも所見は認められなかったため,Sjögren症候群に合併する,皮膚限局性結節性アミロイドーシスと診断した.Sjögren症候群は進行なく,無治療で経過観察されている.皮下結節は左下腿のみに多発し,複数箇所を切除したが新生があり,希望時に切除,組織検査をしながら経過観察している.皮膚にAL型アミロイドの沈着をみる場合,全身性か限局性か,全身性疾患に合併したものではないかの検討が必要である.
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