Japanese
English
症例報告
線毛上皮を伴った肛門部median raphe cystの1例
A case of perianal median raphe cyst with ciliated cells
八谷 美穂
1
,
矢部 信成
2
,
布袋 祐子
1
Miho HACHIYA
1
,
Nobunari YABE
2
,
Yuko FUTEI
1
1荻窪病院皮膚科
2荻窪病院外科
1Division of Dermatology, Ogikubo Hospital, Tokyo, Japan
2Division of Surgery, Ogikubo Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
median raphe cyst
,
肛門部腫瘍
,
線毛上皮
,
ciliated cells
Keyword:
median raphe cyst
,
肛門部腫瘍
,
線毛上皮
,
ciliated cells
pp.621-626
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205803
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要約 43歳,男性.半年前から肛門部12時方向に約3cm大,広基有茎性の常色から紅色の腫瘤があり,当科を紹介受診した.当院外科にて結紮切除した.病理組織像で囊胞性腫瘤を認め,囊腫壁は重層扁平上皮,多列円柱上皮,杯細胞を伴う多列線毛円柱上皮で裏打ちされていた.免疫染色で囊腫壁内腔は一部がCK7,CEA,EMAで陽性,CK20,GCDFP15,エストロゲンレセプター(ER),プロゲステロンレセプター(PgR)は陰性であった.以上より,線毛上皮を伴った肛門部median raphe cystと診断した.線毛上皮が混在するmedian raphe cystは,国内外で自験例を含めて7例のみで,特に肛門部の報告例は4例のみで非常に稀であった.部位,組織像ともに非常に稀であり,ここに報告する.
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