Japanese
English
症例報告
著明な黄色腫のみられた家族性高コレステロール血症ヘテロ接合体
Heterozygous Familial Hypercholesterolemia with Severe Xanthomas
宇津木 浩一
1
,
藤田 優
1
,
田代 淳
2
,
白井 厚治
2
,
齊藤 康
2
,
竹田 賢
3
Koichi UTSUGI
1
,
Masaru FUJITA
1
,
Jun TASHIRO
2
,
Kohji SHIRAI
2
,
Yasushi SAITO
2
,
Ken TAKEDA
3
1千葉大学医学部皮膚科学教室
2千葉大学医学部第2内科学教室
3千葉大学附属病院冠動脈疾患治療部
1Department of Dermatology, School of Medicine, Chiba University
2The Second Department of Internal Medicine, School of Medicine, Chiba University
3Division of Coronary Therapy, School of Medicine, Chiba University
キーワード:
家族性高コレステロール血症
,
黄色腫
,
LDLレセプター
Keyword:
家族性高コレステロール血症
,
黄色腫
,
LDLレセプター
pp.1075-1078
発行日 1991年12月1日
Published Date 1991/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900507
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
38歳,男.20歳頃より,両側膝蓋部に始まり,全身に黄色腫瘤が出現.初診時,眼瞼黄色腫,手指関節,肘頭部,膝蓋部,足趾に鳩卵大ないし鶏卵大の結節性黄色腫を多数認め,両側アキレス腱は著明に肥厚していた.血清総コレステロール値368mg/dl,トリグリセライド値162mg/dl,HDLコレステロール値23mg/dlとIIb型の高脂血症を呈した.家族内にも結節性黄色腫および高コレステロール血症がみられた.患者の皮膚培養線維芽細胞を用いたLDLレセプター活性は50%の低下が認められ,家族性高コレステロール血症ヘテロ接合体と診断された.高コレステロール血症に対して,薬物療法およびLDLアフェレーシスを施行したが,4カ月の経過中には明らかな黄色腫の退縮は認められなかった.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.