Japanese
English
症例報告
小児に発生した結節性黄色腫より診断し得た家族性Ⅱa型高脂血症の1家系
Tuberous Xanthoma of Familial Hyperlipidemia Type IIa-A Case Report
五十嵐 晴巳
1
,
小粥 雅明
1
,
水野 義仁
2
Harumi IGARASHI
1
,
Masaaki OGAI
1
,
Yoshihito MIZUNO
2
1富士宮市立病院皮膚科
2富士宮市立病院小児科
1Department of Dermatology, Fujinomiya City General Hospital
2Department of Pediatrics, Fujnomiya City General Hospital
キーワード:
結節性黄色腫
,
家族性IIa型高脂血症
Keyword:
結節性黄色腫
,
家族性IIa型高脂血症
pp.69-72
発行日 1992年1月1日
Published Date 1992/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900532
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6歳女児を発端に家族性高脂血症WHO分類Ⅱa型の1家系を診断し得たので報告した.3歳時より両膝部に,5歳時より両肘部にも結節性黄色腫の発生をみた.血清脂質検査を行ったところ,コレステロール(CH),低比重リポ蛋白(LDL)が高値を示した.母親,兄2人にも同様の血清脂質パターンが認められた.高脂血症は放置されると粥状動脈硬化を生じ,心筋梗塞等生命に関わる重大な症状を引き起こすが,自他覚症状が非常に少ないため早期発見が難しいことが多い.その中で,黄色腫は数少ない早発症状であり,これを主訴に皮膚科を受診することも珍しくないと思われるので,黄色腫を診察した場合には,必ず家族も含めて血液検査等を行い,異常の有無を検索するべきである.
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