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増刊号特集 最近のトピックス2019 Clinical Dermatology 2019
5.皮膚科医のための臨床トピックス
掌蹠膿疱症の生物学的製剤による治療
Biologics treatments for palmoplantar pustulosis
大久保 ゆかり
1
Yukari OKUBO
1
1東京医科大学皮膚科学分野
1Department of Dermatology, Tokyo Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
掌蹠膿疱症
,
掌蹠膿疱症性関節炎
,
グセルクマブ
,
L-23p19阻害薬
Keyword:
掌蹠膿疱症
,
掌蹠膿疱症性関節炎
,
グセルクマブ
,
L-23p19阻害薬
pp.179-182
発行日 2019年4月10日
Published Date 2019/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205742
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summary
掌蹠膿疱症(palmoplantar pustulosis:PPP)は,手掌・足蹠に無菌性膿疱を繰り返し生じる慢性炎症性の難治性疾患で,患者QOLは低下する.特に関節症状を合併している場合は治療に難渋する.治療は生活指導,悪化因子の除去,対症療法(外用,内服,光線療法,顆粒球単球吸着療法)に大別される.乾癬に準じた治療に加え,まず禁煙と病巣感染の治療を行う.難治例のPPPに対して,生物学的製剤として抗IL23p19抗体のグセルクマブ(GUS)が本邦初,世界に先がけて保険適用となった.国内第Ⅲ相臨床試験では,皮疹の重症度を示すPPPASI(Palmoplantar Pustulosis Area and Severity Index)合計スコアが投与開始16週後でGUS 100mg群では有意に低下し,PPPASI 50達成率は57.4%であった.52週後における重篤な有害事象は3例(5.6%)と忍容性にも優れている.
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