Japanese
English
症例報告
急性に進行した若年性Behçet病の2例
Two cases of rapidly progressive juvenile Behçet disease
山東 優
1
,
森 聖
1
Yu SANDO
1
,
Hijiri MORI
1
1名鉄病院皮膚科
1Division of Dermatology, Meitetsu Hospital, Nagoya, Japan
キーワード:
Behçet病
,
若年発症
,
小児発症
,
急性発症
Keyword:
Behçet病
,
若年発症
,
小児発症
,
急性発症
pp.957-963
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205566
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要約 症例1:14歳,女児.発熱を契機に,口腔内潰瘍,外陰部潰瘍,四肢の結節性紅斑様皮疹が数日以内に次々と出現した.CRP高値,病理組織像を踏まえBehçet病と診断した.ステロイド投与開始後翌日には解熱し,CRPや皮膚症状も改善しステロイド漸減し中止後も現時点で6年間の再発を認めていない.症例2:18歳,女性.腹痛と発熱を契機に結節性紅斑様皮疹,毛囊炎様皮疹,外陰部潰瘍,関節痛が約1週間以内に次々と出現した.CRP高値,病理組織像からBehçet病と診断した.ステロイド投与なく解熱し,CRPや皮膚症状も改善していった.その後現時点で6年間の再発を認めていない.若年発症のBehçet病は稀であり,症例の報告とともに成人発症例と比較しその差異について若干考察を加えた.若年発症ならではの鑑別疾患があり,特に思春期に発熱と陰部潰瘍,口腔内アフタを呈する場合にLipschütz潰瘍との鑑別が重要となる.鑑別に自己唾液によるプリックテストも有用となる.
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