Japanese
English
症例報告
イマチニブにより緊満性水疱を生じた1例
A case of tense blisters due to imatinib mesylate
青山 久美
1
,
山中 正義
1
,
磯田 淳
2
Kumi AOYAMA
1
,
Masayoshi YAMANAKA
1
,
Atsushi ISODA
2
1独立行政法人国立病院機構渋川医療センター皮膚科
2独立行政法人国立病院機構渋川医療センター血液内科
1Division of Dermatology, National Hospital Organization Shibukawa Medical Center, Shibukawa, Japan
2Division of Hematology, National Hospital Organization Shibukawa Medical Center, Shibukawa, Japan
キーワード:
イマチニブ
,
チロシンキナーゼ活性阻害
Keyword:
イマチニブ
,
チロシンキナーゼ活性阻害
pp.759-762
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205520
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 72歳,男性.慢性骨髄性白血病に対しイマチニブを開始した半年後より手背,指背に緊満性水疱を生じるようになった.抗BP180抗体陰性で,病理組織学的所見よりイマチニブにより生じた緊満性水疱と診断した.イマチニブは多標的キナーゼ阻害剤に分類される分子標的薬で,慢性骨髄性白血病の第一選択薬である.イマチニブは多彩な皮膚障害を生じることで知られているが,自験例のように緊満性水疱を生じた報告は稀である.皮疹が出現した機序として,KITチロシンキナーゼによる基底細胞の障害と考えた.
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.