Japanese
English
症例報告
男性乳暈部に生じた皮膚平滑筋腫の1例
A male case of leiomyoma on the areola
作田 梨奈
1
,
竹内 博美
1
,
笹尾 ゆき
1
,
岩原 邦夫
1
Rina SAKUTA
1
,
Hiromi TAKEUCHI
1
,
Yuki SASAO
1
,
Kunio IWAHARA
1
1江東病院皮膚科
1Division of Dermatology, Koto Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
平滑筋腫
,
乳暈部
,
エストロゲン受容体
,
プロゲステロン受容体
Keyword:
平滑筋腫
,
乳暈部
,
エストロゲン受容体
,
プロゲステロン受容体
pp.709-712
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205506
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要約 54歳,男性.約1年前より左乳暈部に圧痛を伴う20mm大の皮内結節を自覚した.病理組織像では,真皮内に好酸性の紡錘形細胞が束状に錯綜して増生し,α-SMA,デスミン,ビメンチンが陽性で,皮膚平滑筋腫と診断した.腫瘍細胞はエストロゲン受容体(ER),プロゲステロン受容体(PgR)ともに陽性であった.自験例を含め,ER,PgR染色を施行した過去の症例を集計した結果,8例中5例(63%)でER,PgRともに陽性であった.一方,両者ともに陰性であったのは男性における2例のみであったことから,女性におけるER,PgR発現率のほうがやや高く,女性ホルモンの何らかの影響を受けている可能性が考えられる.本症は稀な疾患であり,今後もER,PgR発現様式の検討や女性ホルモンとの関連を明らかにするために症例の集積が必要と考えた.
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