Japanese
English
症例報告
C型肝炎を伴った粘液水腫性苔癬の1例
A case of lichen myxedematosus with type C hepatitis
川本 友子
1
,
廣畑 彩希
1
,
坂本 幸子
1
,
西野 洋輔
1
,
池上 隆太
1
Tomoko KAWAMOTO
1
,
Ayaki HIROHATA
1
,
Sachiko SAKAMOTO
1
,
Yousuke NISHINO
1
,
Ryuta IKEGAMI
1
1独立行政法人地域医療推進機構大阪病院皮膚科
1Division of Dermatology, Japan Community Health care Organization Osaka Hospital, Osaka, Japan
キーワード:
粘液水腫性苔癬
,
ムチン沈着症
,
C型肝炎
Keyword:
粘液水腫性苔癬
,
ムチン沈着症
,
C型肝炎
pp.23-29
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205291
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要約 50歳台,フィリピン人女性.初診の1年前より両手背に瘙痒を伴う皮疹が出現し,徐々に拡大したため当科受診.初診時,顔面,後頸部,上腕伸側,前腕,両手背に弾性硬の結節,局面が多発し,後頸部から背部にかけ浮腫状の皮膚硬化がみられた.血液検査ではC型肝炎ウイルス抗体陽性,肝酵素上昇,血清ヒアルロン酸値の上昇を認めた.病理組織学的所見と併せ粘液水腫性苔癬と診断した.副腎皮質ホルモン外用薬の外用,抗ヒスタミン薬の内服を行ったが効果に乏しく,C型肝炎に対し,レジパスビル/ソホスビル配合錠の内服を開始したところ,3週後にはHCV-RNAは検出感度以下となり,皮膚症状と瘙痒感は徐々に改善した.治療抵抗性の粘液水腫性苔癬ではC型肝炎を検索し,積極的な治療を考慮するべきである.
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