Japanese
English
症例報告
足趾に孤発した大型伝染性軟属腫の1例—発生母地による臨床像の差異
A case of solitary large molluscum contagiosum at the toe
西野 洋輔
1
,
川本 友子
1
,
廣畑 彩希
1
,
坂本 幸子
1
,
池上 隆太
1
Yosuke NISHINO
1
,
Tomoko KAWAMOTO
1
,
Ayaki HIROHATA
1
,
Sachiko SAKAOMTO
1
,
Ryuta IKEGAMI
1
1独立行政法人地域医療機能推進機構大阪病院皮膚科
1Division of Dermatology, Japan Community Health care Organization Osaka Hospital, Osaka, Japan
キーワード:
伝染性軟属腫
,
大型
,
孤発性
,
機械刺激
,
自然消退
Keyword:
伝染性軟属腫
,
大型
,
孤発性
,
機械刺激
,
自然消退
pp.692-696
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205181
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要約 51歳,女性.初診の約4か月前から右第4趾背側に結節を自覚,徐々に増大したため当科を受診した.12×11mmの淡紅色の表面粗糙で部分的に角化を伴う広基性結節を認めた.病理組織学的に,表皮が陥凹する囊腫状構造を認め,軟属腫小体も確認されたことから伝染性軟属腫と診断した.結節は部分生検の30日後に自然消退した.成人に生じた大型(10mm以上)で孤発性の本邦例は,自験例と同様,いずれも被刺激部位に発症していた.また臨床的には中央臍窩が明瞭でなく,病理組織学的に多数の表皮陥凹が腫瘍表面に集簇する構造であることも共通していた.典型的な臨床像を示さず,成人に孤発・大型化したものは,臨床診断が困難な場合が多い.
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