Japanese
English
症例報告
腹部に生じた筋上皮腫の1例
A case of myoepithelioma arising on abdomen
箕輪 智幸
1
,
栁澤 健二
1
,
加賀谷 真起子
1
,
髙橋 博之
1
,
後藤田 裕子
2
Tomoyuki MINOWA
1
,
Kenji YANAGISAWA
1
,
Makiko KAGAYA
1
,
Hiroyuki TAKAHASHI
1
,
Hiroko GOTODA
2
1JA北海道厚生連札幌厚生病院皮膚科
2JA北海道厚生連札幌厚生病院病理診断科
1Division of Dermatology, Sapporo-Kosei General Hospital, Sapporo, Japan
2Division of Clinical Pathology, Sapporo-Kosei General Hospital, Sapporo, Japan
キーワード:
筋上皮腫
,
myoepithelioma
,
皮下腫瘤
Keyword:
筋上皮腫
,
myoepithelioma
,
皮下腫瘤
pp.991-996
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205250
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要約 69歳,女性.初診1年前より下腹部に疼痛などの自覚症状を欠く皮下腫瘤を自覚するも放置していたところ,徐々に増大したため当科を受診した.初診時,恥骨上に100×60mm大のドーム状に隆起する可動性良好で紅斑を伴う腫瘤を認めた.切除後,病理組織学的に真皮から皮下組織にかけて粘液腫状の間質を背景に,好酸性の胞体をもつ類円形細胞の網目状の増殖を認め,免疫組織染色にてEMA,S100蛋白が陽性,AE1/AE3,GFAP,カルポニン,αSMAが一部陽性であったため筋上皮腫と診断した.切除後,10か月経過時点で再発を認めていない.筋上皮腫は乳腺,唾液腺からの報告が多く,皮膚軟部組織に生じた報告は稀であるが,組織学的に良性であっても局所再発の可能性があるため長期にわたる経過観察が必要と考えられた.
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