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特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004
4.皮膚疾患治療のポイント
爪白癬のイトラコナゾールパルス療法
Itraconazole pulse therapy for tinea unguium
渡辺 晋一
1
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Teikyo University School of Medicine
キーワード:
爪白癬
,
イトラコナゾール
,
パルス療法
,
爪甲中薬剤濃度
Keyword:
爪白癬
,
イトラコナゾール
,
パルス療法
,
爪甲中薬剤濃度
pp.129-133
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100664
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爪白癬に対するイトラコナゾールパルス療法の至適用法用量を探る目的で,400mg/日3サイクルと200mg/日3サイクル,6サイクルについてランダム化二重盲検並行群間比較試験を行った.評価は6カ月目の著効率で判定し,その後同意の取れた患者については48週間のフォローアップを行った.その結果400mg/日3サイクルが有意に優れ,また,副作用の発現率も3群間で差がみられなかった.さらに,1年のフォローアップ後において400mg/日3サイクル群では24週目の治癒が3例であったものが17例に増加した.また,48週目までの爪甲中濃度-時間曲線下面積(AUC)は,400mg/日3サイクルは他のパルス療法に比べ有意に高く,総投与量が同じである200mg/日6サイクル投与の倍以上であった.以上より400mg/日の3サイクルでは,投与終了後も長期にわたって薬剤が爪に残存し,臨床効果と相関することが示された.
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