Japanese
English
症例報告
腎移植後の免疫抑制患者に生じた巨大尖圭コンジローマの1例
A case of giant condyloma acuminatum in the immunocompromised patient after renal transplantation
鳩貝 亜希
1
,
栗原 佑一
1
,
小幡 祥子
1
,
天谷 雅行
1
,
舩越 建
1
Aki HATOGAI
1
,
Yuichi KURIHARA
1
,
Shoko OBATA
1
,
Masayuki AMAGAI
1
,
Takeru FUNAKOSHI
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
巨大尖圭コンジローマ
,
ヒトパピローマウイルス
,
免疫抑制患者
Keyword:
巨大尖圭コンジローマ
,
ヒトパピローマウイルス
,
免疫抑制患者
pp.463-468
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205128
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要約 35歳,男性.Alport症候群による慢性腎不全に対して7年前に生体腎移植を受け,以後免疫抑制剤,ステロイドを内服していた.肛囲のコンジローマの多発による坐位保持困難を主訴に来院した.初診時,陰茎に幅3cmほどで帯状に,肛門周囲にはくるみ大の,臀裂周囲には手拳大の腫瘤が多発していた.臨床,病理組織像から巨大尖圭コンジローマと診断した.切除組織から外陰部に感染するヒトパピローマウイルスを網羅的に検索したところ,低リスク型の6,11型,高リスク型の52,59型を検出した.自験例は免疫抑制剤内服中であったことが尖圭コンジローマの巨大化,高リスク型HPVの感染の要因となったと考えた.悪性腫瘍との鑑別が重要であるが自験例では病理組織学的所見から区別しえた.
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