Japanese
English
症例報告
悪性化した巨大尖圭コンジローマの1例
A case of giant condyloma acuminatum with malignant change
福本 大輔
1
,
藤井 由美子
1
,
荒瀬 誠治
1
,
橋本 一郎
2
,
佐々木 賢二
3
,
江川 清文
4
Daisuke FUKUMOTO
1
,
Yumiko FUJII
1
,
Seiji ARASE
1
,
Ichiro HASHIMOTO
2
,
Kenji SASAKI
3
,
Kiyofumi EGAWA
4
1徳島大学医学部皮膚科
2徳島大学医学部形成外科
3徳島大学医学部第一外科
4熊本大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology,Tokushima University School of Medicine
2Department of Plastic Surgery,Tokushima University School of Medicine
3First Department of Surgery,Tokushima University School of Medicine
4Department of Dermatology,Kumamoto University School of Medicine
キーワード:
巨大尖圭コンジローマ
,
悪性化
,
ヒト乳頭腫ウイルス
,
インターフェロン
Keyword:
巨大尖圭コンジローマ
,
悪性化
,
ヒト乳頭腫ウイルス
,
インターフェロン
pp.290-293
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100078
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要約
46歳,男性.30歳時,肛門周囲に茶褐色の母指頭大結節を生じ当科を受診した.尖圭コンジローマの診断の下,約3年間ブレオマイシン局注,5-FU軟膏,冷凍凝固療法などで治療したが,ほとんど効果はなく,その後は放置していた.13年後の再診時,肛門を中心に21×9cmのカリフラワー状腫瘤がみられ,一部では潰瘍・びらんを生じていた.また陰茎にも小指頭大までの硬い疣状結節が多数あった.組織学的には,多くの部分で典型的な尖圭コンジローマの所見であったが,一部では細胞異型を認めた.HPV6陽性.悪性化した巨大尖圭コンジローマと診断した.外科的切除,インターフェロン療法,CO2レーザー,液体窒素凍結療法を併用し略治に至った.治療抵抗性の尖圭コンジローマに対して,巨大化,悪性化を考え,十分な経過観察と積極的な治療の検討が必要と思われる.
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