Derm.2017
技術の継承の難しさ
中村 泰大
1
1埼玉医科大学国際医療センター皮膚腫瘍科・皮膚科
pp.148
発行日 2017年4月10日
Published Date 2017/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205093
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皮膚疾患に対する手術は母斑・腫瘍,感染症,外傷,美容などその守備範囲は広い.皮膚科医として習得すべき治療手段であるが,外用,内服,光線療法などに比べて侵襲が高く,施行者の技量の差が合併症や治療結果に直結するのが最大の欠点である.医療者・患者にとって,手術以外の治療が発展して「手術がなくなる日」が来るのが望ましい思う(誰だって手術は受けたくない!).しかしそんな日がすぐには来ないので,それまでは上手に手術しなければならない.
年齢を重ねれば自身の技術の維持・発展と同時に,次世代の先生方への技術の継承も当然要求される.近年はハンズオンセミナーが数多く開催され,基本手技を若手の先生方に指導させていただく機会が増えたのはありがたい.一方で,基本手技がある程度身についた次の段階の指導が本当に難しいと感じる.
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