Derm.2017
診療ガイドラインを編む
古賀 弘志
1
1信州大学医学部皮膚科学教室
pp.147
発行日 2017年4月10日
Published Date 2017/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205092
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先日,メラノーマ,基底細胞癌,有棘細胞癌,乳房外パジェット病,頭部血管肉腫,皮膚リンパ腫の各診療ガイドライン改訂に関する会議が開かれ,作成手法としてGRADE systemを採用する方針となった.従来の診療ガイドラインとは作成方法が大きく異なり,作成委員の負担も増える.この苦行にも近い作業をやり遂げようという原動力は,ひとえに患者さんとその家族のため,正しい情報を伝えたいという各委員の熱意によるものである.
医療情報サービスMindsは,診療ガイドラインを「診療上の重要度の高い医療行為について,エビデンスのシステマティックレビューとその総体評価,益と害のバランスなどを考慮して,患者と医療者の意思決定を支援するために最適と考えられる推奨を提示する文書」と定義している.一定の手法に従ってメリット(益)・デメリット(害)を評価し,その結果をできるだけわかりやすく示すのである.
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