Japanese
English
症例報告
無歯顎患者に生じた外歯瘻の1例
A case of external dental fistula in an edentulous jaw presenting a nodule beside the dorsum of the nose
渡邉 荘子
1
,
出来尾 格
1
,
澤田 美月
1
,
石﨑 純子
1
,
小野沢 基太郎
2
,
藤林 真理子
3
,
田中 勝
1
Soko WATANABE
1
,
Itaru DEKIO
1
,
Mizuki SAWADA
1
,
Sumiko ISHIZAKI
1
,
Kitaro ONOZAWA
2
,
Mariko FUJIBAYASHI
3
,
Masaru TANAKA
1
1東京女子医科大学東医療センター皮膚科
2東京女子医科大学東医療センター口腔外科
3東京女子医科大学東医療センター病理診断科
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University Medical Center East, Tokyo, Japan
2Department of Oral Surgery, Tokyo Women's Medical University Medical Center East, Tokyo, Japan
3Department of Pathology, Tokyo Women's Medical University Medical Center East, Tokyo, Japan
キーワード:
外歯瘻
,
埋伏過剰歯
,
無歯顎
Keyword:
外歯瘻
,
埋伏過剰歯
,
無歯顎
pp.77-80
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204976
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要約 75歳,男性.1か月前から右鼻背基部に自覚症状を伴わない結節が出現し,増大した.右鼻背基部に径18×12mmで表面に一部びらんの紅色結節があった.皮膚生検にて肉芽組織もしくは血管拡張性肉芽腫を考え,液体窒素療法を2回施行したところ,結節中央に右側上顎側切歯歯肉部まで交通する瘻孔が露出した.デンタルX線像では右側上顎の側切歯根尖部に埋伏過剰歯があり,含歯性囊胞による外歯瘻と診断した.患者は無歯顎であった.一般に外歯瘻の原因歯疾患は,根尖性歯周囲炎が51%と最多であり,皮膚開孔部は頰部が26%で最も多い.自験例では無歯顎であったため,診断に至るまで時間を要した.たとえ無歯顎であっても生じうるということを知る必要がある.
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