Japanese
English
症例報告
上顎外歯瘻の1例
A case of maxillary external dental fistula
林 耕太郎
1
,
福安 厚子
1
,
石川 武子
1
,
大西 誉光
1
,
渡辺 晋一
1
Kotaro HAYASHI
1
,
Atsuko FUKUYASU
1
,
Takeko ISHIKAWA
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
外歯瘻
,
上顎
,
鼻翼基部
Keyword:
外歯瘻
,
上顎
,
鼻翼基部
pp.909-912
発行日 2012年10月1日
Published Date 2012/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103440
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要約 92歳,男性.2か月程前に左鼻部の自覚症状のない皮疹に気付いた.経過中に排膿があり,近医で抗生剤を内服したが改善しなかった.初診時,左鼻翼基部に米粒大で類円形,辺縁明瞭でうち抜き様の潰瘍を認めたが,2週後には波動を触れるドーム状の米粒大の赤褐色結節へ変化した.歯科にて上顎左犬歯の残根を触知し,オルトパントモグラフィーで同歯根部に透亮像が観察された.抜歯を行い皮膚との交通を確認し,上顎外歯瘻と診断した.抜歯2か月後には瘻孔は自然閉鎖した.上顎外歯瘻は,内歯瘻を起こしやすい臼歯よりも犬歯に起因することが多く,上顎犬歯の歯性病変自体の頻度が低いことから上顎外歯瘻の頻度もかなり低くなっていると考えた.
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