Japanese
English
症例報告
無歯顎に生じた外歯瘻の2例
Two cases of an external dental fistula of edentulous jaw patient
坂田 健一郎
1
,
清水 史明
2
,
加藤 愛子
2
,
上原 幸
2
,
松田 佳歩
2
,
高橋 喜浩
1
,
藤原 作平
3
Kenichirou SAKATA
1
,
Fumiaki SHIMIZU
2
,
Aiko KATO
2
,
Miyuki UEHARA
2
,
Kaho MATSUDA
2
,
Yoshihiro TAKAHASHI
1
,
Sakuhei FUJIWARA
3
1大分大学医学部附属病院歯科口腔外科
2大分大学医学部附属病院形成外科
3大分大学医学部附属病院皮膚科
1Department of Oral and Maxillofacial Surgery, Faculty of Medicine, Oita University, Yufu, Japan
2Department of Plastic Surgery, Faculty of Medicine, Oita University, Yufu, Japan
3Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Oita University, Yufu, Japan
キーワード:
外歯瘻
,
無歯顎
,
画像診断
Keyword:
外歯瘻
,
無歯顎
,
画像診断
pp.685-688
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103739
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要約 症例1:50歳,男性.左鼻唇溝部の排膿を伴う皮下腫瘤にて切除術を繰り返されたが再発を繰り返していた.患側は無歯顎であり外歯瘻は当初否定的であったが,その後の画像診断にて病変は上顎歯槽部まで連続しており,外歯瘻が考えられた.症例2:81歳,女性.右頰部の皮下腫瘤にて受診した.無歯顎であり外歯瘻は当初否定的であったが,術前画像検査にて上顎歯槽に連続する腫瘤を認め外歯瘻が考えられた.2例とも病理組織学的にも外歯瘻で矛盾しない結果を得た.発症機序としては,一見無歯顎でも,歯牙脱落後も微細な根尖病巣が残り,そこから排膿路を求め皮膚に瘻孔を形成したと考えられた.術前に画像検査を行い,病変が歯槽部まで連続している所見が認められた場合は,無歯顎であっても外歯瘻を鑑別診断に入れる必要があると思われた.
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