Japanese
English
症例報告
MUM-1陽性を呈したリンパ腫様丘疹症の1例
A case of lymphomatoid papulosis with MUM-1 positive immunoreactivity
石川 裕子
1
,
陳 怡如
1
,
石河 晃
1
Yuko ISHIKAWA
1
,
Yi-ju CHEN
1
,
Akira ISHIKO
1
1東邦大学医学部皮膚科学講座(大森)
1Department of Dermatology(Omori), School of Medicine, Toho University, Tokyo, Japan
キーワード:
リンパ腫様丘疹症
,
MUM-1
,
原発性皮膚CD30陽性リンパ増殖症
,
悪性リンパ腫
Keyword:
リンパ腫様丘疹症
,
MUM-1
,
原発性皮膚CD30陽性リンパ増殖症
,
悪性リンパ腫
pp.705-710
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204862
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要約 64歳,女性.初診の4年前より頸部から上腕にかけて紅色丘疹が出現し,出没を繰り返していた.初診1か月前から頸部,右上腕に紅色丘疹が出現し当院を受診した.右上腕内側,左側頸部に1〜8mm大の紅色丘疹が散在していた.病理組織学的所見は真皮にCD30染色陽性,ALK陰性の大型異型細胞が増殖し,リンパ球,好酸球が多数混在していた.一部にReed-Sternberg細胞様の異型細胞も認めた.長期間出没を繰り返している経過と病理組織学的所見から,リンパ腫様丘疹症と診断した.本症は,原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫との鑑別が問題となるが,今回,鑑別に有用として報告されたMUM-1(multiple myeloma oncogene 1)染色を施行したところ陽性所見が得られた.MUM-1染色の有用性については議論の余地が残されているため,多数例の集積をした上で検討されるべき課題と考えた.
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