Japanese
English
症例報告
MST-16/VP-16併用療法が奏効した腫瘍期菌状息肉症の1例
A case of mycosis fungoides in the tumor stage successfully treated with MST-16/VP-16
桐山 徳子
1
,
八木 宏明
2
,
長谷 哲男
3
Noriko KIRIYAMA
1
,
Hiroaki YAGI
2
,
Tetsuo NAGATANI
3
1東京医科大学皮膚科学分野
2静岡県立総合病院皮膚科
3東京医科大学八王子医療センター皮膚科
1Department of Dermatology, Tokyo Medical University, Tokyo, Japan
2Division of Dermatology, Shizuoka General Hospital, Shizuoka, Japan
3Department of Dermatology, Tokyo Medical University Hachioji Medical Center, Hachioji, Japan
キーワード:
エトポシド
,
ソブゾキサン
,
菌状息肉症
,
内服化学療法
,
光線療法
,
紫外線療法
Keyword:
エトポシド
,
ソブゾキサン
,
菌状息肉症
,
内服化学療法
,
光線療法
,
紫外線療法
pp.700-704
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204861
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要約 39歳,女性.7年前から体幹に紅斑が出現した.徐々に,顔面,四肢に増数拡大し,一部では紅色腫瘤を呈した.生検にて腫瘍期菌状息肉症(mycosis fungoides:MF)と診断した.ソブゾキサン(MST-16)単剤では効果なく,MST-16とエトポシド(VP-16)併用療法に変更した.光線療法併用にて体幹,四肢の紅斑,紅色局面はほぼ色素沈着となり,腫瘤は多くが消失した.現在22か月の寛解を維持している.MF腫瘍期では標準的治療法が確立されていない.CHOP療法などの多剤併用化学療法は,一度は完全寛解(complete remission:CR)に至っても完全寛解維持が難しい.VP-16/MST-16併用療法は末梢T細胞リンパ腫や成人T細胞白血病・リンパ腫の維持療法としてだけでなく,リンパ節浸潤を伴う腫瘍期MFの寛解導入治療の選択肢の1つとして期待される.
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