Japanese
English
症例報告
偽癌性増殖を伴ったリンパ腫様丘疹症の1例
A case of lymphomatoid papulosis with pseudoepitheliomatous hyperplasia
渋沢 弥生
1
,
秋元 幸子
1
,
岡田 克之
1
,
石川 治
1
,
宮地 良樹
1
Yayoi SHIBUSAWA
1
,
Sachiko AKIMOTO
1
,
Katsuyuki OKADA
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
リンパ腫様丘疹症
,
偽癌性増殖
,
regressing atypical histiocytosis
Keyword:
リンパ腫様丘疹症
,
偽癌性増殖
,
regressing atypical histiocytosis
pp.180-182
発行日 1999年2月1日
Published Date 1999/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902790
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63歳,男性.初診の2年ほど前より四肢に自覚症状を欠く皮疹が出没を繰り返すようになった.初診約1か月前に生じた右大腿外側の皮疹が増大,潰瘍化した.組織学的に真皮全層に大型の異型細胞を多数混在する稠密な細胞浸潤を認め,大型の異型細胞はCD30陽性であった.右大腿外側の皮疹では表皮の偽癌性増殖も見られた.皮疹は初診後ほほ12週間で自然消褪し,臨床,組織像よりリンパ腫様丘疹症と診断した.自験例は定型的リンパ腫様丘疹症の皮疹に混じて右大腿に本症の鑑別に挙げられるregressing atyp—ical histiocytosisに合致すると思われる皮疹を認めたことより,regressing atypical histiocytosisがリンパ腫様丘疹症の亜型であるとする意見を支持しうる症例と考えた.
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