Japanese
English
臨床統計
当院で経験したマムシ咬傷34例の臨床的検討
Clinical analysis of 34 cases of Mamushi (Gloydius blomhoffii) bites
井上 久仁子
1
,
谷川 広紀
1
,
井上 真紀
1
,
工藤 恵理奈
1
,
田上 俊英
2
,
牧野 雄成
1
Kuniko INOUE
1
,
Hiroki TANIGAWA
1
,
Maki INOUE
1
,
Erina KUDO
1
,
Toshihide TANOUE
2
,
Katsunari MAKINO
1
1国保水俣市立総合医療センター皮膚科
2田上皮ふ科クリニック
1Division of Dermatology, Minamata City General Hospital and Medical Center, Minamata, Japan
2Tanoue Dermatological Clinic, Kumamoto, Japan
キーワード:
ヘビ咬傷
,
マムシ属
,
重症度分類
,
抗毒素
,
減張切開
,
ステロイド
Keyword:
ヘビ咬傷
,
マムシ属
,
重症度分類
,
抗毒素
,
減張切開
,
ステロイド
pp.877-881
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204577
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 2007〜2014年の7年間に当院を受診したマムシ咬傷34例(男性16例,女性18例)の臨床症状,検査値,経過について後ろ向き検討を行った.平均年齢は67歳,咬傷部位は手指が24例と最も多かった.腫脹の程度による分類では,Grade Ⅰ:4例,Grade Ⅱ:3例,Grade Ⅲ:3例,Grade Ⅳ:18例,Grade Ⅴ:6例であり,合併症として5例に外眼筋麻痺・複視を認めた.臨床症状による重症度分類と,検査値による重症度分類は相関関係を示した.抗毒素はGrade Ⅲ以上の計13例に使用した.Grade Ⅳ以上の重症例で抗毒素投与群と非投与群を比較すると,投与群ではCPK値が上昇している期間が有意に短く,入院期間は有意差はないものの短縮傾向であった.ステロイド投与は12例に行った.減張切開は15例に施行したが,入院期間,腫脹期間,疼痛期間が延長する傾向がみられた.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.