Japanese
English
臨床統計
フットケア外来を受診した患者における糖尿病性足潰瘍の予防に関わる因子の検討
Statistical analysis of the preventing factor in patients with diabetic foot ulcer at foot care clinic
飯田 秀之
1
,
森戸 啓統
2
,
天内 陽子
3
,
長田 真希
3
,
多田 英之
4
,
浅田 秀夫
1
Hideyuki IIDA
1
,
Hironori MORITO
2
,
Yoko AMANAI
3
,
Maki OSADA
3
,
Hideyuki TADA
4
,
Hideo ASADA
1
1奈良県立医科大学皮膚科
2奈良県総合医療センター皮膚科
3奈良県総合医療センター看護部
4多田皮フ科形成外科
1Department of Dermatology, Nara Medical University, Kashihara, Japan
2Division of Dermatology, Nara Prefecture General Medical Center, Nara, Japan
3Division of Nursing, Nara Prefecture General Medical Center, Nara, Japan
4Tada Skin Clinic, Nara, Japan
キーワード:
糖尿病
,
足潰瘍
,
フットケア
,
予防
,
下肢切断
Keyword:
糖尿病
,
足潰瘍
,
フットケア
,
予防
,
下肢切断
pp.883-886
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204579
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要約 県立奈良病院皮膚科のフットケア外来を受診した糖尿病患者を対象にし,糖尿病性足潰瘍発症の危険因子および臨床的特徴について検討した.対象患者106例のうち足潰瘍合併例は14例であったが,フットケア外来を受診する以前に足潰瘍を発症している症例が12例と大半を占めていた.一方,フットケア外来通院中に足潰瘍を発症したのは14例中7例で,対象患者に占める割合は6.6%であった.この7例のうち足潰瘍の既往のある患者が6例を占めた.足潰瘍合併患者の下肢切断率は7.1%(1/14例)であった.また対象患者を足潰瘍合併群と非合併群の2群に分けて比較したところ,鶏眼・胼胝の合併率は足潰瘍合併群で有意に高率であった.以上より,糖尿病患者においては鶏眼・胼胝を伴う症例,足潰瘍既往例が糖尿病性足潰瘍のハイリスク症例と考えられ,これらの症例におけるフットケアの重要性を再認識した.
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