Japanese
English
増刊号特集 最近のトピックス2022 Clinical Dermatology 2022
5.皮膚科医のための臨床トピックス
マムシ咬傷38例の臨床的検討
Clinical analysis of 38 cases of Mamushi(Gloydius blomhoffii)bites
坂元 亮子
1
,
牧野 貴充
1
,
境 恵祐
2
Ryoko SAKAMOTO
1
,
Takamitsu MAKINO
1
,
Keisuke SAKAI
2
1くまもと県北病院皮膚科
2国立療養所菊池恵楓園皮膚科
1Division of Dermatology, Kumamoto Kenhoku Hospital, Tamana, Japan
2National Sanatorium Kikuchi Keifuen, Koshi, Japan
キーワード:
ヘビ咬傷
,
マムシ属
,
重症度分類
,
抗毒素血清
Keyword:
ヘビ咬傷
,
マムシ属
,
重症度分類
,
抗毒素血清
pp.174-176
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206684
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
summary
抗毒素血清をはじめとするマムシ咬傷の治療法については統一した基準がなく,各施設で多種多様な治療が行われているのが現状である.そこで,われわれは当院で2014〜2020年の7年間に経験したマムシ咬傷38例について,臨床症状や治療などについて検討した.統計学的分析では,受診までの時間,応急処置(噛み口の創切開,吸引や駆血)の有無で,臨床症状による重症度や入院日数に差はなかった.なお,症状と検査値の重症度に相関関係がみられた.そして,23例(Grade I:1/5例,II:2/7例,III:7/12例,IV:7/8例,V:6/6例)に抗毒素血清を投与したが,投与までの時間とGrade III以上の症例における抗毒素投与の有無で,入院日数の差はなかった.個々の症例の重症度や臨床症状に応じた対応が必要と考える.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.