Japanese
English
症例報告
Coccygeal pad(仙骨部の胼胝様皮疹)の1例
A case of coccygeal pad
藤原 明子
1
,
村野 啓明
1
,
宮下 教子
2
Akiko FUJIWARA
1
,
Keimei MURANO
1
,
Noriko MIYASHITA
2
1草加市立病院皮膚科
2東京医科歯科大学形成外科
1Division of Dermatology, Soka Municipal Hospital, Soka, Japan
2Department of Plastic Surgery, Tokyo Medical and Dental University, Tokyo, Japan
キーワード:
coccygeal pad
,
人尾
,
仙骨部胼胝様皮疹
,
線維化
Keyword:
coccygeal pad
,
人尾
,
仙骨部胼胝様皮疹
,
線維化
pp.569-573
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204501
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要約 14歳,男児.出生時の臀部は正常であったが,3歳頃より尾骨部に常色の隆起が出現した.疼痛や拡大傾向はなかったため放置していたが,12歳頃から急に増大し,自転車に跨ることが困難となり,整容的にも目立つようになったため当院を受診した.初診時,仙骨部下端〜尾骨部に8×3cm,淡紅色で弾性硬のドーム状に隆起した可動性不良の結節を認めた.MRIで尾骨の前方屈曲変形があったが,脊髄との連続病変や腫瘍性病変はなく,結節部はT2強調画像で境界不明瞭な低信号領域であり線維性病変を疑った.全身麻酔下に結節を仙骨直上で単純切除した.病理組織では角質増殖と軽度の表皮肥厚,真皮膠原線維の著明な増生と島嶼状の脂肪組織の混在を認めcoccygeal padと診断した.切除術施行後,半年経過したが再発はない.Coccygeal padは正式な名称が確立しておらず,人尾と酷似するため誤診される症例もあると考えた.
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