Japanese
English
症例報告
プレミネント®による光線過敏型薬疹の1例
A case of photosensitive drug eruption due to Preminent®
岸本 英樹
1
,
喜多川 千恵
1
,
山本 真有子
1
,
佐野 栄紀
1
,
安田 佳世
2
Hideki KISHIMOTO
1
,
Chie KITAGAWA
1
,
Mayuko YAMAMOTO
1
,
Shigetoshi SANO
1
,
Kayo YASUDA
2
1高知大学医学部皮膚科
2安田皮フ科
1Department of Dermatology,Kochi Medical School,Kochi University,Nankoku,Japan
2Yasuda Dermatological Clinic,Kochi,Japan
キーワード:
プレミネント
,
ヒドロクロロチアジド
,
光線過敏型薬疹
,
高血圧
Keyword:
プレミネント
,
ヒドロクロロチアジド
,
光線過敏型薬疹
,
高血圧
pp.1007-1011
発行日 2010年12月1日
Published Date 2010/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102761
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要約 73歳,女性.高血圧に対し,アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)とサイアザイド系利尿薬の合剤であるプレミネント®の内服開始約2か月後から両手背~前腕,頸部に紅斑が出現した.プレミネント®内服中止後はminimal response dose(MRD)の低下はなく,また,プレミネント®のフォトパッチテストで,UVAが作用波長の光線過敏型薬疹と診断した.自験例はサイアザイドが原因である可能性が高いが,発症までの期間が短いのが特徴であった.サイアザイド系を含めた利尿薬の使用頻度が減少していたが,近年ARBと利尿薬の合剤が発売されるようになった.本邦ではプレミネント®以外にさらに3剤が発売されており,すべてサイアザイドが含まれていることから,今後これらによる光線過敏型薬疹が増加するおそれがあり,注意が必要である.
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