Japanese
English
症例報告
Mohs軟膏療法により良好な局所コントロールを得た乳房外Paget病の1例
A case with extrammary Paget's disease which could be controlled locally with Mohs'paste
神野 直子
1
,
村田 紗葵子
1
,
福屋 泰子
1
,
常深 祐一郎
1
,
川島 眞
1
Naoko JINNO
1
,
Sakiko MURATA
1
,
Yasuko HUKUYA
1
,
Yuichiro TSUNEMI
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
Mohs軟膏療法
,
乳房外Paget病
,
局所コントロール
,
quality of life
Keyword:
Mohs軟膏療法
,
乳房外Paget病
,
局所コントロール
,
quality of life
pp.130-134
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204302
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要約 87歳,女性.20年前から外陰部に紅色結節を自覚していた.他院で生検にて乳房外Paget病と診断され,当科を紹介受診した.初診時,下腹部から小陰唇まで12×17cmの表面がびらんした易出血性の紅色結節を認めた.CTにて両鼠径リンパ節と肺転移を認めた.乳房外Paget病Stage 4と診断した.高齢であることを考慮して局所療法のみを行う方針とし,Mohs軟膏療法を行った.Mohs軟膏療法開始2週後に結節全体が固定され,1週後に結節は自然脱落し潰瘍を形成した.約2か月で自然に上皮化し,滲出液も消失した.その後良好なQOLを保った.Mohs軟膏療法は,腫瘍の出血,滲出液,悪臭をコントロールする目的で行われ,腫瘍の体積減も得られる.本法は外科的に根治が不可能な症例において,患者のQOLを高めることに貢献できる.
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